
皆さんは「おかわかめ」をご存じですか?
野菜としての知名度はあまり高く、市場に出回ることも少ない野菜なので知らない方も多いのではないでしょうか。
しかし、栽培方法はとても簡単で栄養価の高いおかわかめ!今回は、そんなおかわかめについてご紹介します。
おかわかめとは?
おかわかめは、南アメリカや熱帯アジアなどの熱帯地域が原産のツルムラサキ科・アカザカズラ属に分類される、つる性の多年草です。別名「雲南百薬(ウンナンヒャクヤク)」とも呼ばれ、中国から日本に「長寿の薬草」として伝わり、非常に栄養価の高い食材です。
葉っぱは厚く、触ってみるとゴムのような手触りがします。また茹でると、見た目がワカメに似ていることから、「おかわかめ」と呼ばれるようになったといわれています。
“百薬”と呼ばれるほど栄養価が高く、マグネシウムや銅(カルシウム、亜鉛、葉酸)、ビタミンAを多く含み、健康野菜として注目されています。
収穫の時期と栽培方法
おかわかめの収穫時期

おかわかめは、6月下旬~10月が収穫の時期です。
熱帯地域が原産のため、寒い地域での栽培には向かない植物です。
栽培方法はとても簡単♪

害虫や病気に強く、暑さにも強いので、初心者でも簡単に家で育てることができます。
4月下旬~6月下旬に植え付けをします。
60cm程のプランターに、2、3株を15cm間隔で植え、日の当たる場所におきましょう。
乾燥にも強く、土の表面が乾いたときに水やりをするだけでどんどん成長していきます。すぐにツルが伸びてしまうため、支柱に誘引し、定期的に葉っぱを摘みながら、育てることが大切です。葉っぱを収穫する際は、ツルの根元の部分から切り落とすようにしましょう。
土は市販の野菜用培養か、鹿沼土などがおすすめです。
ツル性の植物なので、上に伸び続けてしまいます。そのため「緑のカーテン」にしたい場合は、葉っぱを5~6枚摘心し、わき芽を増やして、園芸ネットに巻き付けて栽培していきましょう!緑のカーテンをすることにより、暑い夏の日差しも和らげることができます♪
育てていくと、ツルの葉の付け根部分に「むかご」という、小さくぽっこりしたものができてきます。
量はそれほど採れませんが、むかごも葉っぱ同様食べることができ、食感は山芋に近いです。
むかごは、9月頃から付き始め、10月~11月くらいに収穫ができます。また食用だけでなく、冷暗所で保管すれば翌年の植え付けにも使用できます。
おかわかめの高い栄養価とその効果
おかわかめに含まれる主な栄養価と効果をご紹介します。
・マグネシウム【レタスの8倍】
筋肉の機能を正常化・糖尿病・狭心症・便秘・ガン予防
・銅【キャベツの8倍】
血液清浄・コラーゲンの生成・貧血・静脈瘤・生理不順・生理痛
・カルシウム【ピーマンの6倍】
骨や歯を形成・白血球の食菌作用・骨粗そう症予防・気管支炎・胃潰瘍
・亜鉛【ニラの2.5倍】
細胞の新生活性、高血圧・心筋梗塞・ガン予防
糖尿病とおかわかめ
糖尿病は、血糖値を下げる働きのある、インスリンの低下が原因で起こってしまう病気です。
日本人はもともと農耕民族のため、インスリン分泌能が欧米人に比べて弱く、容易に糖尿病を発症してしまいます。なので、糖尿病のリスクを抑えるには、マグネシウムの補給が大切です。
マグネシウムにはブドウ糖をエネルギーに変える働きがあり、インスリンの分泌を促す効果があります。
おかわかめには、たくさんのマグネシウムが含まれているので、糖尿病の予防にも効果的です。
他にも「葉酸」や「ビタミンA」などたくさんの栄養素を含んでいます。
様々な症状に効果を発揮し、美容効果もある万能野菜なのです!
アク抜きで食べやすさアップ!夏バテにもおすすめ
生のまま食べると、青臭さが感じられますが、15秒~20秒ほど茹でる事により、かなりアクが抜け、食べやすくなります。
おひたしやお味噌汁、天ぷらなど、さまざまな料理に使えます。
また、むかごや球根なども、美味しく食べられるので「おかわかめ」のフルコースも楽しめます。
食欲が出ない夏に、さっぱりと食べられ、栄養価満点なおかわかめで乗り切りましょう!