
エビは、幅広い年齢層に愛される食材の一つです。お寿司のネタ、エビフライ、お刺身など料理としての幅も広い万能な食材ですが、どのくらいの種類のエビがいるかご存じでしょうか。
今回は、エビの種類と特徴について紹介します!
エビには遊泳型と歩行型がいる?
エビは海だけではなく、川や湖にも生息しており、その種類は世界中で約3,000種にも及ぶと言われています。その中でも、私たち日本人が食用として食べているのは、ごくわずかで約20種類程度です。
また、エビは大きく分けて「遊泳型」と「歩行型」に分けることができます。エビは約3,000種いますがその半分以上は遊泳型です。
- 「遊泳型」…泳ぐのに適した平たい体つき【くるまえび類、てながエビ類、たらばえび類など】
- 「歩行型」…筒形で上下に少し平たい体つき【イセエビ類、ざりがに類、うちわえび類など】
日本のエビの自給率は高くないため、普段私たちが食べているエビのほとんどは、ベトナムやインドネシアなど海外からの輸入にたよっています。
日本で食べられている代表的なエビ
食用として流通しているエビの中でも、代表的なエビについていくつかご紹介します。

ボタンエビ
ボタンエビは、北海道内浦湾から土佐湾にかけて生息しており、体長は10~20cm程度でノコギリのような突起が頭部にあります。ボタンエビはその名の通り、牡丹の花のように赤い様子からそう呼ばれています。旬な時期は10月~5月の秋から春にかけてです。
濃厚な甘みが特徴のエビで、触感はとろりとしています。寿司のネタや刺身としてぴったりのエビで、高級品として流通しています。

クルマエビ
クルマエビは、日本では北海道を除くほぼ全域に生息しており、さらに東南アジアから地中海まで温帯域の穏やかな内湾まで広く分布しています。体長は15~30㎝ほどのエビで、名前の由来は体を丸めたときに体のシマ模様が車の車輪のように見えることからその名が付きました。日本で流通しているクルマエビは、養殖なので通年食べることができます。(天然のものは夏が旬)
クルマエビは独特の甘さが特徴的で歯ごたえや食感もぷりっとしています。また、バナメイエビやブラックタイガーはクルマエビの仲間です。

甘エビ
甘エビの正式な名称は「ホッコクアカエビ」といい、北海道から北陸にかけてたくさん獲ることができます。一般的には甘エビと呼ばれていますが、これは生で食べたときにとろけるような甘さがあることからきています。体長は10~13㎝でスリムなエビであり、お寿司のネタで使用される場合は2つ並べて使われています。また、通年漁獲があるのでいつでも楽しむことのできるエビですが、現在はロシアからの冷凍輸入が多くなっています。

サクラエビ
サクラエビは、静岡にある駿河湾が産地として有名で、「海の宝石」と呼ばれています。サクラエビの名前の由来は、ピンク色に透き通った体の様子からその名が付きました。体長は約4~5㎝程度とかなり小ぶりです。そのため、サクラエビはかき揚げやお好み焼きなどにトッピングとして使われることが多いです。また、殻にはアスタキサンチンやキチン質などが豊富に含まれています。

伊勢海老
伊勢海老は「海老の王様」として知られ、縁起物とされているため、お祝いごとで食べることも多いエビです。また寿命が長く10年ほどで、外敵い襲われなかったら30年も生きる個体もいるそうです。伊勢海老の名前の由来には諸説ありますが、三重の伊勢志摩でよく獲れたことからついた説や甲冑に似ていることから「威勢のよい海老」が短縮されて伊勢海老と呼ばれるようになったなどさまざまな説があります。
伊勢海老は全長約30~35㎝ほどになる大型のエビで、その身は見た目通りずっしりとした重厚感があり、濃厚な風味が特徴の高級食材です。また、禁漁期が決められているので禁漁期を除く10月~4月頃が旬の時期となります。
まとめ
エビは世界中に約3,000種もいますが、その中でも日本で食用として流通しているのはほんのわずかです。普段何気なく食べているエビですが、その種類はさまざまで味や食感も違うので料理に合わせて使うエビを選んでみてください。